nuno no tabi|01 なぜ布からはじまるのか

zen no ma|nuno no tabi

なぜ、わたしたちは布からはじめるのか。

静けさは、音のない場所ではなく、
触れた瞬間に生まれるもの。

zen no ma にとって、布は素材ではありません。
暮らしの呼吸を整えるための、やさしい器です。

まとう。包む。拭う。敷く。置く。
その小さな行為ひとつずつが、心をそっと澄ませます。

かつて日本では、布を結ぶ・羽織る・供える・贈るという所作が、
暮らしの中で自然に行われていました。

言葉より静かな手の動き。
包むという行為が、そのまま想いを伝えていた時代。

いま、布は“便利なもの”になりました。
手間と呼ばれ、忘れられていく美しい所作もあります。

けれど布には、まだ眠っています。
白の記憶。時間の手触り。
呼吸のように寄り添う役割。

zen no ma の「布の旅」は、
その静かな記憶をもう一度、手渡すための試みです。

布は、暮らしの余白をつくり、
持つ人の感性に合わせて、すこしずつ育ちます。

触れるたび、洗うたび、日々とともに深まる関係。
それは、モノではなく、時間との対話です。

次は、なぜ和晒しを選んだのか。
その理由を、ゆっくり綴ります。

―― zen no ma

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